mechanical pencil(シャープペンシル),
paper 18×33×0.1cm
1987年
《部位の説明(Description of the part)》
《物語(Story)》
【発掘(Excavation)】
銀河の中腹の或る惑星で、変わった遺跡が発掘された。
それは、生きていた。
何か胎児の様な姿をしており、一見、ヒューマノイドとは想えなかった。
胎児は透明な球体に護られ、そして、周りをその胎児の成長の姿を表したかの様な様々な身体の部位が配置されていた。
そして、それらも生きていた。
そのパーツの中で眼と思わしき部位が、とても優しい眼差しをし、そして人間味を感じさせた。
この遺跡は5億年もの歳月を地中で過ごしていたことが判った。
この惑星に我々移住民がやって来た4億年も前からここに居る。
これは、先住民なのか、それとも、何か別のものなのか。
それが解るのは、これから先、更に4億年経ってからのことである。
彼はこれから4億年後まで、このままの姿で眠り続けた。