mechanical pencil(シャープペンシル),
acrylic,
illustration board 7×14×0.2cm
(Total catalogue(Page 2):illustration board 30×42×0.2cm(A3))
2020年
《大いなる種族(大天使)カタログ(The Gigantic Tribe(ARCHANGEL) CATALOGUE)》
23 空に浮かぶ女神(The Goddess floating in the sky)
:The WORSHIPPED BRAIN of An Interstellar Spaceship(恒星間宇宙船の崇められる頭脳)
・オリジナル(Original) 2000m
[◯“Height[m]” の色について
(About ◯“Height[m]” color)]
・“縮小投影クローン”比率
(“Reduced projected clone” percentage)
・色の違い(Difference in color)
緑(Green) :オリジナル(Original)
橙(Orange):クローン(Clone)
青(Blue) :ムーに由来(Derived from Mu)
[カタログ全体へのリンク]
→《大いなる種族(大天使)カタログ(The Gigantic Tribe(ARCHANGEL) CATALOGUE)》Page 1
→《大いなる種族(大天使)カタログ(The Gigantic Tribe(ARCHANGEL) CATALOGUE)》Page 2
《物語(Story)》
【空に浮かぶ女神(The Goddess floating in the sky)】
今私がいるここは公園。
緑も多く私のお気に入りの場所である。
開けた公園の広場から遠くの方を眺めると、階段状に競り上がる街並みがよく見える。反対側を振り返るとやはり階段状に競り上がる街並みが見える。
階段状の街並みはもっと上の方を中心にして円形になっているのが判る。同心円の街並みがこちらに向けて広がるように階段状になっているのだ。そして階段は徐々に緩やかになっている。元々見ていた反対側も同様である。
この公園は中心軸が同一の両側の中心から同心円状に階段状に街並みが広がり下りてくる最も底のリング状の帯の内側の一部分に造られているのである。
そのまま階段状の街並みを見ながら左を向いていくと、同心円を斜めに描く階段状の街並みが遠くの方では横向きに近くなっていっているのがよく見える。家々の屋根がこちらを向くようになってきているのである。
もう少し上を見ると、更に家々の屋根がよく見えるようになり、街並み自体が逆さ向きに成り出すのである。
更に上を見上げると、街並みは益々逆さ向きになり、真上では雲が横一直線に集まっている。回転しているこの世界の中心軸に雲が集まっているのである、
真上から反対側に目を下ろすと、一直線の雲を中心にして対称に先程の光景と同様の階段状の街並みがある。
この世界は回転する球体の内側に造られたものであり、その回転の中心軸を中心に階段状の街並みが同心円状に設定されているのである。
回転により発生する重力については、世界の端部の小さい同心円になるほど重力が小さくなり、世界の中央部になるほど重力が大きくなる。
この公園はこの世界の居住空間の中央部の一角に造られている。だから他の場所よりも少しだけ重力も大きい。
世界の中心軸に集まる雲を再び見上げてよく見ると、雲の中に隠れているものがあることが判る。
それはよく見ると人型をしていることが判る。
この世界を護る女神が横たわっているのである。
彼女は雲に包まれていることが多いが、稀に全身を見上げることが出来ることもある。
回転する内部空間世界では、その軸線に雲が集まる。
この世界は直径2km弱の球状空間。球体の殻の内側に造られた世界。その軸線に彼女は横たわっている。
私がここで生まれた時から、ずっと彼女を見上げてきたし、私が生まれるずっと前、この世界が造られた時から、彼女は空の中心でこの世界を見護っている。
彼女の身長は2000m。頭の天辺と伸ばした脚先は、この世界の殻の回転軸部分に開けられている穴に嵌まっている。
彼女は空の中心で、軸線上で回転しながらこの世界を見護っている。実際には私達の地面が回転しているのであり、彼女は静止している。
この世界の住人に女神と呼ばれる彼女は、大天使とも呼ばれる大いなる種族の一人。
彼女は、この世界の知識の源であり、この球体の内側世界を一つのユニットとする恒星間宇宙船の頭脳であり、思考でもある。
私達は、親から子、子から孫へと代を重ねながら、新天地を目指して宇宙を移動している旅団。そして私にとってはこの球体世界が生まれ故郷であり、この世界の皆にとって女神は総ての源なのである。