![ダークマター除去システム搭載宇宙船=大いなる種族(大天使)の遺跡[構造説明図]](https://hare-sasaki.com/wp-content/uploads/2026/03/Polish_20260318_191340084-scaled.jpg)
mechanical pencil, acrylic,
illustration board 30×21×0.1cm(A4)
2026年
《ダークマター除去システム搭載宇宙船について(Regarding The Dark-Matter Removal System-Equipped Space Ship)》
ダークマター除去システム搭載宇宙船とは、次元の根元エネルギー粒子であり時空間に常に一様に満ちている量子であるダークマターを空間から除去するシステムを搭載した大いなる種族(大天使)の宇宙船。
大天使は超能力を有しており、ダークマターを操作することも得意である。
時空間には常に一様にダークマターが満ちており、大天使にとってはダークマターが司る引斥力のエネルギーに常に接している状態である。
この宇宙船の持ち主であるこの大天使にとって、常にダークマターのエネルギーに包まれている状態から抜け出し、何も感じない状態で瞑想することが願いとなっていた。
そうすることで真の無を味わえると考えていたからだ。
彼は、次元の根元量子であるダークマター自体をループして加速させ、そのループを周回コイル状にすることにより、ダークマター自体を外側に除去し、その内部にダークマターが無い時空間を造り出すシステムを開発した。
そしてそのシステムを搭載する宇宙船を建造した。
宇宙船の中心には瞑想ルームを設置した。
ダークマター除去システムは、ダークマター自体を加速させる為、宇宙船を航行させる為のダークマター推進にも成り得た。
通常のダークマター推進球と同様に、ダークマター除去システムによるダークマター推進もあらゆる方向に航行可能であった。
彼は、ダークマター除去システム搭載宇宙船で旅に出た。
そして誰にも邪魔されない宙域に留まり、ダークマター除去システムを稼動させてダークマターの無い時空間を造り出し、瞑想ルームで瞑想に浸った。
[宇宙船形態時]
・最大直径 Max diameter:25000m
・全長 Overall length:18500m
・船殻長 Hull length:6750m
・船殻幅 Hull width:15000m
[ダークマター除去システム稼動時]
・最大直径 Max diameter:32000m
《大いなる種族の遺跡について (Regarding Ruins of the Gigantic Tribe)》
大いなる種族の遺跡とは、ダークマター除去システム搭載宇宙船がダークマター除去システムを稼動させた時の形態。
この形態の宇宙船を発見した七歳の星の種族(宇宙の支配種族)がその見慣れない外見と宇宙船とは思えない大きさから遺跡と判断した。
因みにシステム稼動形態時の宇宙船の最大直径は32000mである。
遺跡の一側面(宇宙船の上面)には幅1000m程もある遺跡内部への入口がある。
入口の内部には長さ5000m程の通路が入口の広さと形のまま続いている。
通路の出口は遺跡の中心にある大天使の瞑想ルームに接している。
通路は入口からある程度進んだ所より先はダークマターが除去されており、ダークマター推進の宇宙船等はそれより先の遺跡内部への航行は不可能となる。
瞑想ルームには大天使が横たわっており、瞑想をしている。
通路全体には気体が空間ロックされており、通路全体が気体状ゲートとなっている。
この気体状ゲートというのは、ダークマター除去システム作動中に発生する僅かな空間歪みによって瞑想ルーム内の空気の圧力が不規則に変化することを知った大天使が、気圧変化が瞑想を邪魔しない様に、気圧変化防止策として気圧変化を相殺する為に設置したものである。
そして気体状ゲートは緊急時における大天使の外部への避難ゲートにもなる。
《物語【大いなる種族の遺跡】での出来事》
[七歳の星の種族の視点]
今、宇宙には100種の知的な宇宙種族が存在している。
これらの多くは宇宙の支配種族である我々七歳の星が設立した宇宙連合に属しており、我々の支配に刃向かうレジスタンス組織である銀河星団に属する宇宙種族らと永い戦争を行ってきている。
存在が確認されている宇宙種族の他にも宇宙には知的生命体が存在している可能性がある。
かつては栄えたが今は亡き宇宙種族や、その存在を知られないまま滅んだ宇宙種族もいるだろう。
未だ存在を知られずに繁栄している宇宙種族もいるかもしれない。
その様な存在達の痕跡を探査することが我々七歳の星にとって必要だとの議論が起こった。
それは自分達の支配を確固たるものにすべく、出てきた考えであった。
宇宙で一番強力な自分達種族の超能力を更に強くする為の手段を探すことが一つの目的。
知られざる知識や技術がアンノウン宙域に存在しているだろうと考えたのだ。
また、自分達の宇宙支配を脅かす未知のものが存在するならば、それを見つけ対処する目的があった。
アンノウン宙域は脅威でもあると考えていたのだ。
そんな議論の末、七歳の星は探査戦艦なるものを複数建造し、乗組員にアンノウン宙域の探査を命じたのだった。
七歳の星の探査戦艦は、宇宙の未知の宙域を探査し、今は亡き宇宙種族の遺跡や、過去に栄えたが滅びつつある宇宙種族の叡知や、名も無き知られざる宇宙種族の痕跡など、発見されずにいる宇宙種族の足跡を発見し探査して、その情報や遺物を持ち帰る任務を帯びていた。
ある時、ある探査戦艦が大いなる種族(大天使)のダークマター除去システム搭載宇宙船に遭遇した。
それは直径32000mもあるものだった。
七歳の星の種族は、それをアンノウン知的生命体の遺跡を発見したと考えた。その大きさから宇宙船とは思えなかったのだ。
そして遺跡の側面に入口だろうと考えられる巨大な穴(気体状ゲート)を見つけた。
その入口から侵入しようと、少し下からの角度から仰ぎ見るように探査戦艦を遺跡に近づけていった。
この距離とこの角度から見る遺跡は、まるで超巨大な鯨族のようにも見えた。そして入口に向かう自分達は、まるで超巨大な鯨族の小さくすぼめた口に目掛けて入っていく様に感じられた。
七歳の星の種族は幅1000mもある遺跡の入口から探査戦艦を侵入させた。
ダークマター除去範囲は半球状の瞑想ルームを包む様になっており、気体状ゲートの一部(瞑想ルームに近い部分)もダークマターが除去されていた。
気体状ゲートを遺跡内部への入口と判断した七歳の星の種族は、入口から伸びる通路を探査戦艦で進んだ。
ダークマター推進は宇宙の支配種族である七歳の星が開発したものであり、この探査戦艦もダークマター推進であった為、探査戦艦はダークマター除去範囲に差し掛かった時点で通路内で遭難した。
ダークマター除去範囲内に進めないことを把握した七歳の星の種族は、船首の緊急時水蒸気噴射ノズルを使い探査戦艦をダークマター推進が稼動できる場所まで充分に後退させた。
探査戦艦の乗組員である七歳の星の種族達は、ダークマター除去という有り得ない状況に戸惑った。
そしてこれをアンノウン知的生命体の技術なのかもしれないと考えた。
この状況を調査する為に、調査員数名が船外へ出て通路を進んだ。
そして瞑想ルーム内に侵入した調査員達は大天使と遭遇し、敵対行動を採り、大天使の思念攻撃を受けた。
待機していた探査戦艦内で調査員からの通信と思念により状況を把握した七歳の星の種族は、大天使に対し探査戦艦の武器であるクリスタルキャノンでの攻撃を試みようとした。
七歳の星の種族は宇宙で最も超能力が強い種族であり、知的さと傲慢さとが相まって宇宙の支配種族になった。それ故に彼らに恐れるものは無かった。
その傲慢さが根拠の無い自信となり、宇宙の古参種族であり同様に強い超能力を持つ大いなる種族(大天使)への無防備な敵対行動へと駆り立てた。
七歳の星の種族の超能力は確かに他の宇宙種族には無敵であったが、心も身体も遥かに巨大な大天使には敵わなかった。
またクリスタルキャノンでの攻撃もその思念を即座に大天使に読まれてしまい、攻撃をする前に大天使からの思念攻撃によって探査戦艦の乗組員全員の死という結果を導いてしまったのだ。
[大いなる種族(大天使)の視点]
私は誰にも邪魔されない為に恒星も惑星も疎らな宙域で旅をしていた。
そしてその宙域でダークマター除去システムを稼動させ、宇宙船内の瞑想ルームに浮かび、次元の根元量子が私に働き掛けない時空間で瞑想に浸っていた。
それは真の無と同化すると言っても良いものだった。
私はずっとこれを求めていた。本当の無を求めていた。
ある時、真の無と同化していた私は、僅かな雑な嫌な攻撃的なエネルギーを感じ取った。
それは徐々に近づいてきた。
私はそれが宇宙の支配種族である七歳の星の種族のエネルギーだと把握した。彼らは私達大天使と同様に強い超能力を有する宇宙種族。それ故に他の宇宙種族とは異なり、独特なエネルギーを放つ。
彼らの宇宙船が気体状ゲート内で立ち往生しているのが感じ取れた。ダークマター除去範囲に差し掛かったのだろう。
宇宙船は後退し何人かが船外に出たようだ。
これは厄介だな。
彼らが放っているエネルギーからは敵対心のみが感じられる。
これは最悪、葬るしかなくなるかもしれない。
七歳の星は宇宙で七番目に若い種族。百在る知的生命体(我々大天使を除く)の中でもとても若い種族。しかしながら超能力と知的さと傲慢さで瞬く間に宇宙を支配してしまった。この宇宙を闇に堕としてしまった。
それ故に彼ら七歳の星の種族は悪魔種族と呼ばれてもいた。
私達大天使は、この次元をかつての美しかった光の宇宙に戻すことを願っている。
古参種族となり個体数も減った私達は、その長寿を全うするまで、膨大な知識を宇宙へ伝える為に、個々それぞれあらゆる場所であらゆる方法で生きている。
私は私自身が存在する真の意味を悟るべく、真の無を求めていた。そしてそれを実現する方法を見つけて物理的に造り出すことに成功した。
そして真の無に浸ることで、今まで辿り着けなかった境地に向かうことを夢見ていた。
それは今の闇に包まれた宇宙を何とかしたいという心の顕れであった。
その様な想いを抱いた瞑想中に、事もあろうか七歳の星の種族が私の瞑想ルームに侵入してきたのだ。
私は驚きと怒りと共に不思議なほどの冷静さを感じながら、彼らの動向をエネルギーで感じ取っていた。
彼らは宇宙船内でも船外でも、そして私を発見した後も、敵意を隠さなかった。それ程までに彼らは傲慢なのだと私は感じた。
そして私の姿を発見したことで敵意に加えて恐れを感じた様だった。
彼らは私への敵意と恐れによって携帯していたビームガンによって攻撃しようと考えたことを私は感じた。
私を大天使と知りながら攻撃しようとしているのだろうか。
そこまで傲慢なのだろうか、それともパニックに陥っているのだろうか。
そして彼らがビームガンをこちらに向ける前に、私は彼らに思念攻撃を加えた。
直後、彼らは身体から力が抜け、瞑想ルームを浮かび漂うことになった。
このまま放っておけば彼らは死に至ることに成るだろう。
そう想っていた時、彼らの宇宙船内でこちらに向けた強い敵意の思念を感じ取った。
それは宇宙船の武器による私への攻撃だと感じられた。
3つのクリスタルのマインドが覚醒するように発動したのだ。
彼らは宇宙船のクリスタルキャノンで私を攻撃しようとしている。
そう悟った私はクリスタルキャノン発射直前に宇宙船内全員へ強い思念攻撃を加えた。
彼らは全員即死した。
その後何時間経過したのだろうか、瞑想と覚醒を漂っている間に、別の宇宙船が気体状ゲートに侵入してきたことを感じた。
そして七歳の星の種族と同様に船外に出て瞑想ルームに近づいてくる様だった。
瞑想ルームに入ってきた者達は漂っている七歳の星の種族とは違ったエネルギーを放っていた。彼らは光のエネルギーを持っている。
そしてその中の一人は七歳の星の種族だった。
しかし彼は通常の七歳の星の種族とは違っていた。彼の心にも光のエネルギーを感じるのだ。
私の心に或る事柄が浮かんだ。
光のエネルギーを内包する悪魔種族。
彼が噂になっている七歳なのかもしれない。
多分そうなのだろう。
私は思念で話し掛けてみた。
やはり彼は噂の者のようだ。
私は彼らに漂っている七歳の星の種族のことを話した。
そして私自身のことも語った。
ダークマター除去のことは伝えたが、その本当の目的である真の無と瞑想のことは伝えなかった。
彼らと話している間に漂っている七歳の星の種族は皆死に至った。
彼らは漂っている七歳の星の種族を連れて帰っていった。
彼らは七歳の星へ戻り、私のことを報告するだろう。
あの光を内包する七歳が母星に私のことをどの様に報告するのかは定かではないが、悪い様にはならないと想っている。
むしろ私は嬉しいのだ。
噂の彼に出逢えたことで、光の未来を感じるのだ。
何かが動き出しそうな気がするのだ。
宇宙がかつての美しい次元に戻る未来を感じるのだ。
〈宇宙船の構造〉
《ダークマター除去システム(Dark-Matter Removal System)》
・次元の根元量子であるダークマター自体をループして加速させ、そのループを周回コイル状にすることにより、ダークマター自体を外側に除去し、その内部にダークマターが無い時空間を造り出すシステム。
・船殻の後端部の半球状の突出部とその半球状突出部に周回状に接続された36枚のフィンにより構成される。
①ループ加速フィン
・一部が欠けた18枚の円形状フィン。
・ダークマター除去システム稼動時:ダークマターを外側に除去し、その内部にダークマターが無い時空間を造り出す。
・宇宙船形態時:ダークマターをフィンの外側に加速移動させる為、ダークマター推進となる。
②時空間安定制御フィン
・それぞれのループ加速フィンの間に設置された18枚の円弧状フィン。
・ダークマター除去システム稼動時:無ダークマター時空間は歪な存在である為、造り出した無ダークマター時空間を安定させる様に周りの通常時空間をなだめる。
・宇宙船形態時:ループ加速フィンでフィンの外側に加速されたダークマターを集めて宇宙船の後方へ流し、ダークマター推進とする。後方以外のあらゆる方向へもダークマターを流すことが可能である為、宇宙船はあらゆる方向に移動可能である。
・半球状突出部と瞑想ルーム(逆向きの半球状ルーム)とは対を成しており、バッファ室を介して繋がっている。
・ダークマター除去システム稼動時は、ループ加速フィンの接続部が可動して周回コイル状に変形し、半球状突出部と瞑想ルームがその中心になる。
《ループ加速コイル流安定化パネル(Loop Acceleration Coil Flow Stabilization Panel)》
・ループして加速させ周回コイル状にしたダークマター流を安定化して流す装置。
・船殻の左右端部の表面(4ヶ所)に設置されている。
・パネルの内部に内蔵するダークマター推進球による引斥力でダークマター流を安定化する。
《推進装置(Propulsion System)》
[ダークマター除去システムによるダークマター推進(Dark-Matter Propulsion by Dark-Matter Removal System)]
・ダークマター除去システム搭載宇宙船のメイン推進装置。
・ダークマター除去システムは、ダークマター自体を加速させる為、宇宙船を航行させる為のダークマター推進となる。
・標準的なダークマター推進球と同様に、あらゆる方向に航行可能。
①ループ加速フィン
・ダークマターをフィンの外側に加速移動させる為、ダークマター推進となる。
②時空間安定制御フィン
・ループ加速フィンでフィンの外側に加速されたダークマターを集めて宇宙船の後方へ流し、ダークマター推進とする。後方以外のあらゆる方向へもダークマターを流すことが可能である為、宇宙船はあらゆる方向に移動可能である。
[ダークマター推進球(Dark-Matter propulsion ball)]
・ダークマター推進球の引斥力をループ加速コイル流安定化パネルから発することにより、ダークマター除去システム稼動時のループ加速コイル流を安定化する。
・船殻の左右端部(ループ加速コイル流安定化パネルの内部)に格納されている。
・ダークマター除去システム稼動時に移動する必要が生じた時には、ダークマター推進球の余力により移動する。
・宇宙船形態時においてメイン推進装置であるダークマター推進が使用できない何らかの緊急時に、補助推進装置として使用する。
《操縦室(Cockpit)》
・船殻の最前部に位置する。
《瞑想ルーム(Meditation Room)》
・船殻の中央部に位置し、操縦室とは操縦室の後部の穴から通路で繋がっている。
・半球状の形をした部屋で、ダークマター除去システムの半球状突出部と対を成しており、バッファ室を介して半球状突出部と繋がっている。
《制御室(Control Room)》
・船殻の上部に位置し、操縦室とは操縦室の上部ハッチから通路で繋がっている。
・船運用エネルギー用クリスタルとダークマター除去システムとダークマター推進球を制御する。
《武器制御室(Weapons Control Room)》
・船殻の下部(武器格納室の上部)に位置し、操縦室とは操縦室の下部ハッチから通路で繋がっている。
・武器であるクリスタルキャノンを制御する。
《武器格納室(Weapons Storage Room)》
・船殻の下部(武器制御室の下部)に位置し、武器制御室とは通路で繋がっている。
・武器であるクリスタルキャノンを格納する。
《搭乗ハッチ(Boarding Hatch)》
・船殻の後部右側に位置し、操縦室とは2つの部屋を介して操縦室の右部ハッチから通路で繋がっている。
《船運用エネルギー用クリスタル(Ship Operation Energy Crystal)》
・船殻の左右上部(機関室の左右)にそれぞれ1マインド(計2マインド)のエネルギー用クリスタルが搭載されている。
・宇宙船の運用エネルギー及びダークマター除去システムと気体状ゲートの稼動用エネルギーを賄う。
《武器(Weapon)》
[クリスタルキャノン(Crystal cannon)]
・船殻の下部に位置する武器格納室に格納されている。
・キャノン用クリスタルの後部にダークマター推進球が設置されており、キャノン使用時はクリスタル単体で船外に出る。
・キャノン使用時は船殻の下部がハッチとして開く。
《レーダー/センサー及びレーダー/センサー制御室(Radar/Sensor and Radar/Sensor Control Room)》
・船殻の左右下部(武器制御室の左右)の後方にレーダー/センサー制御室が位置する。
・左右それぞれのレーダー/センサー制御室の前方にレーダー/センサーが搭載されている。
《この構造説明図に関連するアートワーク(Artwork related to this structural drawing)》
※リンク(Link)
→
→大いなる種族の遺跡(Ruins of the Gigantic Tribe)
《この構造説明図に関連する構造説明図(Structural drawing related to this structural drawing)》
※リンク(Link)
→七歳の星 探査戦艦[構造説明図](The Seven-Year-Old Star’s Exploration Battleship [structural drawing])
《この構造説明図に関連するカタログ(Catalogue related to this structural drawing)》
※リンク(Link)
→《大いなる種族(大天使)カタログ(The Gigantic Tribe(ARCHANGEL) CATALOGUE)》 ⑬大いなる種族の遺跡(Ruins of the Gigantic Tribe)
→《大いなる種族(大天使)カタログ(The Gigantic Tribe(ARCHANGEL) CATALOGUE)》Page 2
《物語(Story)》
【大いなる種族の遺跡(Ruins of the Gigantic Tribe)】
母星が遺跡を発見した。
今まで把握されていない様式で造られた構造物が銀河の外れで彷徨っていた。
そして、遺跡に入った母星の探索チームは遭難した。
私達、非ヒューマノイドハンターに命令が下った。
母星の探索チームの救助と、遺跡の探索の命令であった。
ワープアウトした目の前に、その遺跡は浮かんでいた。曲線を多用した今までに見たことのないもの。それは優雅さをも感じさせた。
探索チームが連絡を絶つ前に送ってきた情報を元に入口を見つけた私達は、船をその直前まで移動させた。
その入口は、私達の船が同時に20隻は通れるだろう広さであった。
私達はそのまま船を入口から遺跡の中に移動させた。
最初は暗かった遺跡の中が、進むにつれ仄かに明るくなってきていた。
そして、船が探索チームの船を発見したと音で告げた。そしてその船は肉眼でも見えてきた。
船は見る限り、どこも破壊はしていない様だった。そして、私達の船の感知器も探索チームの船は正常であると言っていた。
だが、探索チームからの通信は何も無い。こちらが送っても何も反応しないのだ。
船を近づけた私達は、探索チームの船内に行くことにした。私と猫型種族が行くことになった。探索チームを思念で探る為の超能力を持つ私と、船の装置が故障している場合に直すことが出来る猫型だ。
探索チーム船のハッチを先ず私がくぐり、その後を猫型が続く。船に入っても私の思念は何も感じなかった。母星の船であるにも関わらず、同じ超能力を持つ者の思念を何も感じない。それは彼らが生きていないということを物語っていた。もしくは、船の中に居ないかだ。
私達二人は通路を流れ、操縦室へ着いた。やはり何も感じない。猫型がハッチを開けるパネルにタッチした。スッとハッチが開き、操縦室の操縦パネルの明かりがパッと目に入ってきた。
『正常に動いてそうだな』と猫型が言う。
「でも誰もいない」と私。
他の区画も総て廻ったが誰も居なかった。そして船は総てが正常だった。
二人は自分達の船に戻り、通信でも伝えたことを再度仲間に伝えた。
『ガキ達は何処へ行っちまったんだぁ』『おっとぉ悪い、ガキなんて言っちゃいかんな、お前の前で』
「いいさ、私もそう想ってるよ」「彼らはガキさ」
本当に私の母星の人達は、傲慢で自分勝手で人はどうでもいい。先ず何でもやってみて、間違っていたら直ぐにやり直せばいいと想っている。本当にその名の通り、七歳の子供の集まりなのだ。
『もっと奥に行ってみようじゃないか』
『そうだね』
私達の船は奥へ進んでいった。
暫く進んだところで、突然船が進まなくなった。後ろには下がれるが前には進めない。船は何も故障はしていない。でも進まない。
何か私の感覚が今までにない淋しい感じを受け取っていた。これは…。
私は船の推進装置のデータを読み取り、自分の感覚の意味を知った。それは恐るべきことだった。
ダークマターが無いのだ。この先にはダークマターが無いと推進装置は告げていた。その有り得ない感覚を私は感じたのだ。
ダークマターは時空間に充満している次元の根元エネルギー。そして、それは引力と斥力を司る。最近の宇宙船は殆どがこれを推進に使っている。
銀河の支配種族である七歳の星は超能力がとても強い種族であり、特にこの次元の根元エネルギーであるダークマターを操る能力に優れている。そしてその能力を物理的及び技術的に宇宙船の推進システムとして開発したのがダークマター推進なのである。
その七歳の星の種族である私もダークマターを感じ、操れる。しかし、それが無いという感覚は初めてだ。
探索チーム船はその為にあそこに停まっていたのだ。
私達は、船を置いて先に行くことにした。きっと、母星の探索チームはこの先に行ったのだ。
私達は逆V字に並んで進んだ。ダークマター推進ではない、噴射式ウエストパック推進器を着けて。
随分奥に進んでいった時、私は最初は微かに、そして直ぐに強烈に思念を感じた。
これは人独りの思念ではない。もっと多くの、だがざわついていない、とても整った思念、独りだけの様な思念。こんなに強烈なのに。
そして急に、出口が表れた。入口と同じ広い出口が。
私達は速度を落とし出口をくぐった。
しかし、そこには宇宙は無かった。そこはとてつもなく大きな空間であった。
そして驚くことに、そこにとてつもなく巨大な人が横たわっていた。
そして、その先の方から探索チームの微かな思念を感じ取った。それは息絶えそうな思念だった。
『また来たか』
突然、この巨大な空間に声が響き渡った。
巨大な人の声。
『お前達は違うな』
私は巨大な人に思念を送った。彼は受け取り、返してきた。彼は私達に敵意が無いことを感じ取り、彼も敵意を隠した。そして、探索チームが攻撃を仕掛け様としたことを伝えてきた。その結果、仕方なく思念攻撃をしたことを。そんな思念会話の間、探索チームの思念は消えていった。
私は彼らが同郷の者であることを伝え、彼らの近くに寄ることの了承を得た。巨大な人の上を飛び、探索チームに近づいた。既に彼らは皆、息耐えていた。
私達は探索チームの亡骸を自分達の身体と牽引ロープで繋ぎ止め、巨大な人の上に戻った。
私達は彼と会話をした。そして彼が大いなる種族と呼ばれた失われた種族の生き残りの一人であることを知った。
彼らは遥か昔に繁栄し、今は忘れ去られ、僅かな生き残りは皆、その記憶を未来に残す為、色々な手段で生き永らえているらしい。
私は彼の話を聞きながら、心からの畏敬の念と身震いを感じていた。彼は、私達宇宙種族が太古からずっと崇めてきた大天使の一人だった。
そして彼は、私達が遺跡と言っていたこの巨大な船のことも話してくれた。大天使達は太古からあらゆる技術や知識や情報を蓄積しており、その蓄積された高度な技術の内のダークマターを排除する技術を用いて、簡単には船内に侵入出来ない様にしていたのだ。
私達は探索チームの亡骸を連れ、船に戻った。そして、探索チーム船を私達の船に追跡連結して、同調ワープをさせ、一緒に連れて帰った。