acrylic,
canvas 41×32×2cm(F6)
2019年
《物語(Story)》
【真の闇のモノ達 #2ー真に純粋な輝くモノー(True darkness things #2ーA truly pure shining thingー)】
ああ、光の列
紅い光の帯の列
美しい
消滅させられるかもしれないのに
惹かれてしまう
観てしまったら惹かれてしまう
こんなに怖いのに
この宇宙は闇の次元と言われる。
それは、傲慢な悪魔種族に支配されているからである。
彼らに従う他の星の種族も闇と化して久しい。逆らう少数の種族を除き、宇宙はその殆どが闇なのである。
その様な宇宙で、純粋に輝くモノがいる。
彼らが何者なのか良く解らない。輝くモノだからといって、決して光の存在などではない。彼らは何を考え、何をしているのか何も解らない。それが怖さを与える。だが、彼らが真の闇のモノと呼ばれるのは、それだけが理由ではない。彼らは、彼らに近づく者を躊躇いもなく全て消滅させると言われている。だから誰も近づこうとはしない。
宇宙の支配種族は、逆らう星を滅ぼし、種族を全滅させ、恐怖を伴いながら支配を拡げてきた。彼らは宇宙で最強の超能力を有する種族。そして頭が良く最高の科学力を有する種族。その上、とても傲慢な種族。
彼らは彼らの満足の為、自分達が一番優れているという満足の為、そして自分達より優れているものは在ってはならないという愚かな考えの為、気に入らないものは総て消滅させてきたのだ。
同じ消滅でも、純粋に輝くモノが行う消滅は意味が違う。傲慢でもなく、自分達が満足する為でもない。ただ、消滅させるのである。
理由はあるのかもしれない、だが我々には理解が出来ないだろう。それが真の恐怖、真の闇を感じさせるのだ。
支配種族は闇であり、そして恐怖であるが、彼らは実に生命体としての感情でそうするのである。本当に愚かな存在なのである。
それに対して、彼らは何と純粋な存在であろう。
それが、真の闇なのである。
現在、非ヒューマノイドハンターを任務とされている我々に、私の母星から命令が下った。
神出鬼没で、いつ何処に顕れるか解らず、ごく希にしか顕れない彼らが、顕れたという情報が入ったのだ。
我々は彼らが顕れたとされる辺境空域に宇宙船で駆けつけた………命懸けで………
ああ、紅い光の帯の列
美しい
彼らは何なのだ、光なのか………エネルギーなのか………
物質化する光………
彼らは、エネルギーと物質との間を揺らいでいる
彼らは、根元的な存在なのか
我々は辺境空域で彼らと接触した。
だが………
………我々は……消滅させられなかった
何故か我々は……迎えられた………
………そう想っていいだろう
私には彼らの思念が伝わってきた
というより、あの思念は私に向けられた。
支配種族の一人である私に向けられた。
悪魔種族でありながら光の心をも持ち合わせる唯一の存在である私に………
《“真の闇のモノ達”を描いたアートワーク(Artworks depicting “True darkness things”)》
→カテゴリー【真の闇のモノ達】(Category【True darkness things】)
《このアートワークに関連した構造説明図(Structural drawing related to this artwork)》
※リンク(Link)
→私達の宇宙船(Our Spaceship)