ーHare's worldー 晴れ(Hare)が紡ぎ出す絵と物語 宇宙の生命、それらが憧れる地球の女神 魅惑の世界が広がる Arts and stories spun by Hare. Lifeform in the universe, the goddess of the earth that they yearn for, the fascinating world spreads

Graceful crystal #1ーDragon wagon stopー

Graceful crystal #1ーDragon wagon stopー

mechanical pencil(シャープペンシル),
acrylic,
illustration board 18×26×0.1cm(B5)
2018年



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Artwork related to this artwork

※リンク(Link)
Graceful crystal #2ーEnchanting giant pinky finger glowing redー

Graceful crystal #3ーDetach gem from Gigantic tribeー

《ディテールアップバージョン(Version of add details)》 赤く輝く踊り子(A red shining dancer)


※リンク(Link)
《大いなる種族(大天使)カタログ(The Gigantic Tribe(ARCHANGEL) CATALOGUE)》Page 2


《物語(Story)》

【Graceful crystal #1ーDragon wagon stopー】

隣の町への旅の途中、大きな袋を背負った旅人に出会った。
隣といっても竜車で3日掛かる距離だ。
その旅人は2日目に竜車に乗って来た。
途中の村の近くに森があり、その森に入る道の入り口の横にある竜車停留所で旅人は竜車を待っていた。
大きな袋は両肩に背負う様になっていて、高さが180cm位はある。
背負って竜車に乗り込むときの格好といったら、袋の上部60cm程が頭の上から飛び出ていて、まるで大砲でも背負っているかの様だ。
そしてとても重そうなのだ。

乗り込んで袋を背から下ろす時、その重さで竜車の床が揺れた程だ。
袋は壁に立てかけず、少し傾いて床に立っている。
旅人は腰のベルトに装着していた斧と刀も床に置き、こちらを見ずにベンチに座った。
竜車に入って来る時から一度も眼を合わせてはいない。

旅人は座ってから直ぐ、眠っているのかずっと眼を閉じている。
袋は車の揺れにも倒れることなく立ったままである。
“袋の中は何なのだろう”。

とその時、竜が吼えた。
その声に旅人が眼を開き、こちらを見た。

「気になるかこれが。」
と旅人が聞いてきた。
何度も袋を眺めていたのを気付かれていたのか。

「見せてやろうか、この指を。」
「指?」
「ああ指だ。」

「ちょっと待ってろ。」と言いながら、袋の上の方にある留め金を外し、かぶせ部分をめくった。
指というものの一部が剥き出しになった。
赤く光っている。
よく見ると、透き通っていて、中心に何かが入っている。
「これが指なのか。」
「ああそうだ。」
「何か石か宝石の様に見えるが。」
「ああ、Graceful crystal だ。」
「Graceful crystal? あの巨人の昔話に出てくる?」
「それだ。」
「昔話だろ。実物だと言うのか?」

旅人は詳しいことは語らなかったが、
先程の森を抜け、更に何日も行った場所に巨人を見つけたらしい。
巨人の小指を斧で切り落としたのだという。
その小指がこの赤く光るものだという。

この地方には巨人の昔話がある。
片側の腕と脚だけが Graceful crystal というもので出来ているという内容だ。
実物があるというのか。それとも騙されているのか。
旅人は、“これ以上は見せられないな”と言い、直ぐに袋に仕舞ってしまったが、
ぼぉーと光る鮮やかな葡萄酒の様な色は今でも鮮明に思い浮かぶ。

旅人とは隣の町で別れたが、その後はすぐ別の街へ向かうらしい。
別れ際に、指をどこかに高く売りつけるのかと聞いてみたが、振り返りもせずに手を振るだけで行ってしまった。
さあ、ここで一泊し、明日は海辺の街に向け出発しよう。
まずは宿でも探すか。

歩きながら頭の中では、旅人が語った話を思い出していた。
”手前にある小指を切り落とすことに決めたんだ。
第2間接のところでな。
斧を振り下ろすと、思ったより刃が簡単に入っていったんだ。
硬くないんだな、これが。
生きてる時は動かなきゃいけないから、そうかもしれないが、死んじまってんだからな硬いかと思ってな。
骨は間接で分断したんだ。
ちゃんと骨もあるんだよ。真っ白なのがな。
大き目の袋を持って来ておいて良かったぜ、ぴったりだったんだ。”

・・・待てよ・・・実物があると知っていて探しにいったのか。何者なんだあの旅の女は・・・

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