ーHare's worldー 晴れ(Hare)が紡ぎ出す絵と物語 宇宙の生命、それらが憧れる地球の女神 魅惑の世界が広がる Arts and stories spun by Hare. Lifeform in the universe, the goddess of the earth that they yearn for, the fascinating world spreads

📑惑星強襲艦[構造説明図](Planetary Assault Ship[structural drawing])

惑星強襲艦

mechanical pencil(シャープペンシル),
acrylic,
watercollor pencil,
illustration board 26×18×0.1cm(B5)
2019年


この艦は、”惑星制圧部隊―七歳の星 クローン兵器 惑星降下用スピンドル(大気圏降下型) 降下直前―” に登場する惑星強襲艦。


“惑星制圧部隊”のアートワークは、上図の視点で描かれています。
The artwork of “The suppressor unit to enemy planet” is drawn from the perspective shown above drawing.


※リンク(Link)
惑星制圧部隊―七歳の星 クローン兵器 惑星降下用スピンドル(大気圏降下型) 降下直前―(The suppressor unit to enemy planet―The seven-year-old star’s Clone weapons Planetary descent spindle (Atmospheric descent type) just before descent―)


《兵器仕様(Weapon specifications)》

【惑星強襲艦(Planetary Assault Ship)】

全長 1200m

・スピンドルを降下させ、そして帰艦させる為に造られた艦で、そのシンプルな面で構成された巨体は、襲われる側にとっては却って圧迫を感じるものだといわれる
・惑星強襲艦1艦には、230機の惑星降下用スピンドルが搭載可能で、降下ハッチには同時に23機のスピンドルが配置可能(1艦で10都市の強襲が可能)
・降下直前時に23機のスピンドルは菱形状に配置され、降下時のスピンドル同士の接触防止が考慮されている(スピンドルのダークマター推進球により、互いの接触は回避される様にプログラムはされている)
・ダークマター推進球は片側6球の計12球の超大型球が搭載されており、強襲艦の名に相応しく降下ポイントまでの急行が可能となっている
・艦の後半部に、スピンドルハンガーにロックされたスピンドル(クローン兵器や装備武器の収納状態)(最大230台)、簡易修理区画、パイロット待機区画(最大230人)を有する
・降下ハッチ区画の上部と両サイドと前部、及び艦の後上部と下部には迎撃用のクリスタルキャノンを多数装備


《物語(Story)》

【惑星制圧部隊―七歳の星 クローン兵器 惑星降下用スピンドル(大気圏降下型) 降下直前―(The suppressor unit to enemy planet―The seven-year-old star’s Clone weapons Planetary descent spindle (Atmospheric descent type) just before descent―)】

緑色に輝く惑星。
私の眼下には、緑色の大陸とそして大陸と同様に緑がかった海がある。
眼下から目線を戻した前方の視界では、闇と光とのアーチがせめぎ合っている。緑色に浸入しようとする漆黒と、鮮やかな色彩でその漆黒に生命を与えようとする緑色とが、互いに反発し合いながらも交わろうとしているかの様だ。
艦の窓から眺める景色は美しさを私の心に伝えてくるが、間もなく始まることを想うと、その美しさから悲痛の叫びが聞こえてくる様だ。

大陸の複数の場所で、大規模な噴煙や閃光が発生し、それに呼応して多くの思念が発せられては消えていく。
ああ、この感覚は何度感じても馴れることはない。これは人々が滅ぼされる瞬間に発する最後のエネルギーなのだ。
私は瞳から涙を溢さず潤ませるだけに留めた。それだけがこの部隊に入って唯一馴れたことかもしれない。

私はクローン兵器のパイロットスフィアの中で、間もなく始まる降下に備え待機をしている。
連なる僅かな表示ランプが妙に目立つ真っ暗な待機ドックの中、息を殺しながら嫌な緊張感を従えて待つ。
クローン兵器は惑星降下用スピンドルに包まれ、同僚のクローン兵器と伴に23機のスピンドルが並んで待機している。
我々は、七歳の星の惑星制圧部隊。

大陸の噴煙や閃光は、殺戮の船(Genocide ship)が主要都市を殲滅している結果である。
我々は、それらの殲滅された都市に降下し、状況を把握し上空の母艦に送信し、都市周辺の制圧に向かう。
我々の真下の都市があるであろう場所が閃光を放つのを感じ、人々の思念が爆発するのが伝わってくる。
間もなく降下が始まる。きっかり予定通りである。

降下準備を告げる音と伴に思念により準備せよと命じられる。
そして母艦の下部ハッチが瞬く間に開き、緑色の光が待機ドックに溢れた。
同僚達の思念が一瞬消えたかと想う程に、その思念が同時に真下の惑星に強く注がれる。この共鳴感覚が私にはいつも耐えられない。これから続く地獄の様な殺戮を待ったなしで感じさせるからだ。
そして母艦からの思念命令と伴に、総ての惑星降下用スピンドルがハンガーから解き放たれた。

最初は降下は徐々に始まる。そして脚がすくむ程の容赦ない物凄い力で引きずり下ろされ始める。これに暫く耐えたところで突然フワッとする感覚になる。
スピンドルが変形したのだ。地上を間近にして水滴が落下する時を模倣した円錐形に似た形状となったのだ。
都市の噴煙が周囲に混ざってきた頃、もう一度フワッとした。地上への激突を避ける為の重力制御がスピンドルに搭載されたダークマター推進球によって成されたのだ。

ああ、また始まるのだ。
一つの尊い種族を滅ぼす行いが。
私はそれに手を染め続け、もう発狂寸前なのである…

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