mechanical pencil(シャープペンシル),
acrylic,
illustration board 24×20×0.1cm
2024年
《この構造説明図に関連したアートワークと構造説明図(Artwork and structural drawing related to this structural drawing)》
→七歳の星 生体エネルギー集約貯蔵艦(The seven-year-old star’s The biological energy intensive storage ship)
《兵器仕様(Weapon specifications)》
〈クローン兵器〉
・銀河の支配種族『七歳の星』における戦闘用人型兵器
・身長は約40m
・操縦者の遺伝子を使い、操縦者の体格を戦闘に向く様にアレンジして拡大投影したクローン兵器
・クローンの遺伝子提供者が腰部のパイロットスフィアに搭乗することにより思念で操縦
・防御スキンを標準装備
・パイロットである七歳の星の種族が持つ超能力をクローン兵器が増幅する
・七歳の星の種族の超能力の一つであるエネルギーを操作する能力によって、時空間に織り込まれて充満している量子であるダークマターを操ることが出来、それをクローン兵器が増幅することでクローン兵器を移動させる
エネルギーを操作する能力とは、ダークマターが司る引斥力を操作することでエネルギーや物質を移動したり捕獲したりする能力である
〈生体エネルギー捕獲力増幅システム 及び 生体エネルギー貯蔵システム(Biological energy capture force amplification system and Biological energy storage system)〉
・七歳の星の種族の超能力を更に高めることを目的とした、七歳の星の種族が有するエネルギー操作能力を用いた生体エネルギー収集システム
・当初は超能力を有する他の宇宙種族の生体エネルギー収集を目的としていたが、超能力の無い宇宙種族の生体エネルギーをも収集するようになった
・超能力を高める目的を満たさない質の低い生体エネルギーは他の用途に使用される
〈生体エネルギー捕獲力増幅システム装備(Biological energy capture force amplification system equipment)〉
・七歳の星の種族は自身が有するエネルギー操作能力(*1)を用いて生体エネルギーを捕獲することが出来るが、その能力をパイロット自身の拡大投影クローン兵器によって増幅して使用するにあたり、その能力を更に増幅するシステム装備
・筒状の捕獲部(*2)と捕獲力増幅の為の複数のダークマター推進球(*3)を組み合わせた構造を持つシステムで、クローン兵器の右肘に第1捕獲部と右肩に第2捕獲部を装備する
・上腕部と前腕部との連結部は、胸当て部から右前腕部後端に設定されており、パワーアシストになっている
*1:時空間に織り込まれて充満している量子であるダークマターを操る能力であり、ダークマターが司る引斥力を操作する能力
*2:右肘の第1捕獲部が通常の捕獲部
通常、捕獲した生体エネルギーは前腕部に収まる量であるが、捕獲した生体エネルギーが通常より大きく前腕部に収まらない場合は上腕部にも収める必要があり、右肘の第1捕獲部と右肩の第2捕獲部の両方の捕獲部を使う
*3:第1捕獲部、第2捕獲部共に、小型ダークマター推進球(1球)とそれを補助する更に小型のダークマター推進球(7球)が組み合わされている
〈生体エネルギー貯蔵システム装備(Biological energy storage system equipment)〉
・七歳の星の種族が操縦するクローン兵器によって捕獲された生体エネルギーを貯蔵するシステム装備
・生体エネルギー捕獲力増幅システムとセットでクローン兵器に装備される
・全高:99m
・全幅:90m
[生体エネルギーの捕獲及び貯蔵方法]
・生体エネルギー貯蔵システムは12階層あり、生体エネルギーの質に適した階層に貯蔵される
①生体エネルギー捕獲力増幅システム装備で増幅されたクローン兵器のエネルギー操作能力により、クローン兵器の右手で捕獲し右前腕部に貯められた生体エネルギーを右肘の第1捕獲部から生体エネルギー貯蔵システムへのパイプに吸収する
前腕に収まりきらない大きなエネルギーは、右前腕部及び右上腕部に貯められ、右肘の第1捕獲部及び右肩の第2捕獲部からパイプに吸収する
②捕獲力増幅システムの捕獲部のパイプから貯蔵システムの吸収口に吸収し集められた生体エネルギーは、生体エネルギー選別帯に送られる
③選別帯に送られた生体エネルギーは、そのエネルギーの質によって12種類に選別され、12分割された選別帯の各部に振り分けられる
④振り分けられた生体エネルギーは、12種類それぞれの通路を通り、12分割された中心軸に送られる
⑤中心軸に送られたそれぞれの生体エネルギーは、中心軸を上下に移動して、12階層の内のそれぞれの階層に送られる
⑥それぞれの階層に送られた生体エネルギーは、中心軸のそれぞれの放出穴からそれぞれの階層に貯蔵される
[集約貯蔵艦における生体エネルギー集約貯蔵方法]
・生体エネルギー捕獲力増幅システム及び貯蔵システム装備形態のクローン兵器達は、生体エネルギー集約貯蔵艦隊のそれぞれの生体エネルギー集約貯蔵艦に所属しており、任務終了後は着艦し、任務で貯蔵した生体エネルギーを艦に集約貯蔵する
①生体エネルギーの貯蔵を終えたクローン兵器は、生体エネルギー集約貯蔵艦隊のそれぞれが所属する集約貯蔵艦に着艦する
②着艦したクローン兵器は生体エネルギー集約貯蔵装置に生体エネルギー貯蔵システムの下端のゴールド部を接続する
③生体エネルギー集約貯蔵装置の接続部に12分割された生体エネルギー集約貯蔵口が競り上がり貯蔵システム下端ゴールド部に接続される
④中心軸下端と繋がった貯蔵システム下端ゴールド部の12の回収穴の蓋が開き、12の回収穴から中心軸を経由して貯蔵システムの12層の生体エネルギーを集約貯蔵する
[生体エネルギー階層的貯蔵管理ユニット]
・生体エネルギー貯蔵システムの吸収口から吸収した生体エネルギーの貯蔵までの移送管理は、システム上部に設置された生体エネルギー階層的貯蔵管理ユニットによって行われる
・貯蔵管理ユニットの下面には相対空間ロック球が設定されている
[生体エネルギー階層的貯蔵管理用 兼、貯蔵システム移動制御用ダークマター推進球]
・生体エネルギー階層的貯蔵管理ユニットによる生体エネルギーの12階層への移送は、12球のダークマター推進球の引斥力によって行われる
・12球のダークマター推進球は、貯蔵システム自体の移動も行う
・ダークマター推進球による生体エネルギー移送は生体エネルギー階層的貯蔵管理ユニットが行い、ダークマター推進球による貯蔵システム自体の移動はクローン兵器のパイロット及びダークマター推進球移動制御スフィアが行う
[ダークマター推進球移動制御スフィア]
・パイロットの思念を受け取り、12球のダークマター推進球を制御して生体エネルギー貯蔵システムを移動させるスフィア
・クローン兵器が生体エネルギー貯蔵システム装備時は、常にパイロットの思念を受け取れるように貯蔵システム上部近傍に浮遊している
・生体エネルギー貯蔵システムが常に一定間隔を保ってクローン兵器に追従するよう、12球のダークマター推進球を制御している
・生体エネルギー貯蔵システム非装備時は、生体エネルギー階層的貯蔵管理ユニットの思念受信部に帰還し接続されている
[その他]
・生体エネルギー貯蔵システムは透明外殻で造られている
・外殻の鐔部は梁の役目をしており、透明外殻構造の要であり、貯蔵システム内部を貯蔵エネルギーの質で良質の上層5層と通常の質の下層7層に大別する壁になっている
・本システムの外観は、生体エネルギー未貯蔵時は無色透明で内部が透けているが、生体エネルギー貯蔵時は貯蔵する生体エネルギーにより、禍々しくも美しい色合いと模様を持つようになる
・外殻と吸収口と生体エネルギー階層的貯蔵管理ユニットは固定され(貯蔵管理ユニットは相対空間ロック球にて外殻と空間ロック)、その他の内部構造(選別帯、中心軸、選別帯から中心軸への通路、ダークマター推進球、各階層貯蔵庫)同士は外殻とは別に固定されている
・生体エネルギー貯蔵システム装備時は、外殻の中で内部構造は回転しており、貯蔵した生体エネルギーを撹拌して妙な変容を防いでいる
・内部構造回転時の外殻の固定は、貯蔵管理ユニットの相対空間ロック球にて行う
〈併設装備(Equipment to be equipped at the same time)〉
[システム制御補助用クラウン]
・生体エネルギー捕獲力増幅システム及び貯蔵システムの制御はクローン兵器のパイロットである七歳の星の種族の思念力によって行われるが、クローン兵器によって増幅されたパイロットの思念力を更に増幅する為にクローン兵器の頭部に装着する装備
[クローン兵器移動補助用ダークマター推進球]
・生体エネルギー捕獲力増幅システム及び貯蔵システムを装備するクローン兵器は、脚部に移動補助用の標準ダークマター推進球を装備する
[クローン兵器緊急離脱用ダークマター推進球]
・脚部の移動補助用ダークマター推進球と併せて、クローン兵器の臀部に緊急離脱用の中型ダークマター推進球を装備する
《物語(Story)》
【七歳の星クローン兵器 生体エネルギー捕獲力増幅システム 及び 生体エネルギー貯蔵システム装備形態(The seven-year-old star’s clone weapons Biological energy capture force amplification system and Biological energy storage system Equipped form)】
右手の周り、そして右手の中に、時には右手の骨にまで染み入りながら、私を模した拡大クローン兵器が捕獲した生体エネルギーがまるで纏わりつくように右手を右腕を時には右肩をも包み込む。
私は、私の拡大投影クローン兵器が捕獲した生体エネルギーの蠢く感覚を感じた。それは、私自身がクローン兵器に搭乗していない通常の生活の中で色々なエネルギーを捕獲する時と同様の感覚だった。
私は、クローン兵器の操縦の為に腰部に設定されているパイロットスファアの中で、右手を前に突き出しながら、そして私の動作と同じ動作をするクローン兵器を眺めながら、その生体エネルギーを捕獲する感覚に集中した。
私達、七歳の星と呼ばれる宇宙の支配種族が、数時間前に滅ぼした惑星が私の眼下にある。
私が所属する生体エネルギー集約貯蔵艦隊がこの惑星に到着する数時間前、七歳の星の惑星殲滅部隊がこの惑星を滅ぼしたのだ。
眼下の惑星の青い光を眺めながら、私は、捕獲した生体エネルギー達の発する叫びを感じた。
支配種族に刃向かった宇宙種族を惑星ごと滅ぼし、その住民の生体エネルギー達を捕獲し、支配種族の超能力の向上に有効なエネルギーとして使用する。
それが、私達、生体エネルギー集約貯蔵艦隊が存在する目的である。
私達の艦隊が艦載するクローン兵器には、生体エネルギー捕獲力増幅システム 及び 生体エネルギー貯蔵システムが装備されている。
刃向かう宇宙種族を殲滅部隊が滅ぼした直後に戦場に駆けつけ、生体エネルギーを捕獲し貯蔵する。その為に、クローン兵器の装備システムとして開発されたのがこの装備である。
私達、七歳の星の種族は強い超能力を有しており、その中でもエネルギー操作能力を最も得意としている。そのエネルギー操作能力を用いて生体エネルギーを捕獲することも出来る。
その能力は、パイロット自身の拡大投影クローン兵器に搭乗することによって増幅出来るのだか、クローン兵器に到着するにあたり、その能力を更に増幅する装備が生体エネルギー捕獲力増幅システムなのである。
先程までこの惑星で生活していた住民達そのもののエネルギーを右手や右腕そして右肩で感じながら、同時にその悲鳴を感じながら、私は捕獲したエネルギーを順次に貯蔵システムに送り、更に新たなエネルギー達を次々と捕獲していった。
私の拡大クローン兵器の左方の遥か向こう側まで、そして右方の遥か向こう側までも、また遥か上方にも下方にも斜め方向にも、私と同様に他のクローン兵器達が惑星の光に照らされていた。
更に惑星を回り込んだ反対側にもクローン兵器達がいる筈だ。
惑星を取り囲むようにして360機のクローン兵器達が、重力井戸に落ちない距離を惑星と保ちながら、滅ぼした惑星住民の生体エネルギーを捕獲し続けていた。
360機のクローン兵器達がそれぞれに惑星を見下ろしながら右手を前方にかざしているのだ。
既に赤く光り始めた巨大な球体を背負った青白いクローン兵器達が、惑星を包むように規則正しく取り囲み、昼側の惑星の光を受けて宇宙空間に浮かび上がる姿は、美しくもあり、そして禍々しくもあり、参加している私が異様とも感じてしまう光景であった。
私のクローン兵器の背部の生体エネルギー貯蔵システムも禍々しく発光をし始めていた。生体エネルギーが貯蔵システムの中で干渉し合っている為だ。その発光は更に禍々しくも美しい光を増すだろう。そして禍々しくも美しい模様を浮かび上がらせるだろう。
私は新たに滅ぼされた惑星を眼下に眺め、パイロットスフィアの中で背後の赤いエネルギー達の振動数を全身で感じていた。
私は右手を惑星に掲げ続けて、大気圏内で溢れかえる数時間前まで惑星の住人であった生体エネルギー達を捕獲し続ける。
宇宙の支配種族に従わなかった惑星達の、滅亡の最後の光景として、この生体エネルギー捕獲及び貯蔵の様子は、全宇宙へ流されている。
支配種族が率いる宇宙連合に属する宇宙種族達の間では、この光景は概ね受け入れられているものである。
しかしながら、支配種族に刃向かうレジスタンス組織である銀河星団にとっては、到底許せるものではないだろう。
宇宙という次元は、もはや完全に、悪魔種族と呼ばれる支配種族によって支配されてしまったのだ。
彼らは超能力がとても強く、知能も高く、そして傲慢さ故に、科学力も政治も経済も芸術も、宗教と秩序以外の他の総てを司り支配してしまった。この支配種族によって宇宙は完全に変えられてしまったのだ。
(因みに宗教と秩序は、百歳の星が司っている)
無論、彼ら七歳の星は自身達を悪魔種族などとは思っていない。彼ら支配種族は自らを光だと思い込んでいる。
だが、本当に心に光が有るならば、少しでも心に光が有るならば、自分の中の闇に気づくことが出来、自分をいさめるものである。
しかしながら、彼らにはそれが全く無い。
100%の闇の存在だからこそ自らを光だと信じ込めるのであり、それを疑うことが出来ないのである。
逆に真の光の存在達は、自身の中に存在する少しの闇に対して、その意味を深く吟味し分析していく。光があるからこそ闇に気づけるのである。
そうやって闇というものに対峙していく。
常に心の闇を感知し向き合う。それ故、真の光の存在達は自身を光とは想わないのである。そして、心の中の闇に対峙することで光を促進させているとも言える。
実はこの状態は光ではなく、今後の総ての次元の未来を担っていくと計画されている“陰陽の存在”なのである。彼らは“黄金の存在達”と呼ばれる。
100在る宇宙種族の中で七歳の星と呼ばれる宇宙で7番目に若い種族に、この宇宙は完全に支配されてしまったのだ。
(宗教と秩序を司る百歳の星は、百番目に若い星すなわち100在る宇宙種族の最古参である)
この支配された次元に、かつての穏やかで平和な宇宙はもう無いのである。
宇宙という次元は、光の次元であるムー次元が揶揄して呼ぶ通りに、闇の次元に変わってしまったのである。
そしてもう戻ることはないのだろう。
・
・
皆がそう想っていた。
そして新たなる姿に変わることもないと想われていた。
総ての次元を巻き込む、ある計画が発動するまでは………
(それは、これから起こる、未来である………
………10億年をかけた遥かなる願い………
それは……今この文章を書いている私の………10億年前の過去生の願いから始まった未来………)