acrylic,
canvas 41×32×2cm(F6)
2020年
このアートワークは、間もなく始まる宇宙空間での戦闘に向けて、巨大ブレードクリスタルキャノンを発射可能状態にしようと準備をしている光景である。
This artwork is a scene preparing to launch Giant-blade-crystal-cannon for the upcoming battle in outer space.
《このアートワークに登場する“大いなる種族(大天使)”を描いた他のアートワーク(Other artwork depicting “The Gigantic Tribe(Archangel)” that appears in this artwork)》
※リンク(Link)
→Team Hare
→《大いなる種族(大天使)カタログ(The Gigantic Tribe(ARCHANGEL) CATALOGUE)》Page 2
⑳発動するか?巨大ブレードクリスタルキャノンー新たな仲間“大天使”ー(Will it be activated? Giant-blade-crystal-cannonーNew comrade “Archangel”ー)
:The HUGE COMRADE who joined The “Team Hare”(“Team Hare”に加わった巨大な仲間)
《このアートワークに関連した構造説明図(Structural drawing related to this artwork)》
※リンク(Link)
→私達の宇宙船(Our Spaceship)
《物語(Story)》
【発動するか?巨大ブレードクリスタルキャノンー新たな仲間“大天使”ー(Will it be activated? Giant-blade-crystal-cannonーNew comrade “Archangel”ー)】
「何で私がこんなことしなきゃいけないのよ、全く」
『まぁ、そんなこと言わないでやってくれよ』
「あの小さな青い子がやればいいじゃない」
『そりゃそうだけどさ、あいつはこの船全体を護ってんだよ。あいつが居なきゃ、俺達は誰も生きちゃいないさ』
ふん、と鼻を斜め上に向けて、彼女はしかめ面をする。
『あいつのエネルギー感知やエネルギー操作、他の超能力が、俺達を生かしてくれてる』
「確かに今となっちゃ、あんた達は銀河中を敵にしたようなもんだからね。七歳の星に逆らうからだよ、支配種族にさ」
『そんなこと言ったって仕方ねえだろう、あいつが七歳の星から追放されちまったんだから』
「追放なんかされるからいけないんじゃないの」
『そうじゃないさ、あいつはあいつなりに一生懸命やってきたさ、だけど、母星があいつを認めなかった。それに、あいつも母星に馴染めなかった。俺達も馴染めなかった。あいつは悪魔種族に唯一生まれた闇と光を持ち合わせる存在なんだよ』
「あぁ知ってるよ、私の種族のネットワークでも有名だよ、あの子は。悪魔達が対応に困ってるって。何だか皆、この先どうなるのか見守っちゃってるわね」
『何であんたは助けてくれるんだ、俺達を』
「何でだろうねぇ、ほっとけなかったのかな。七歳の星が現れ銀河を支配してしまって、この宇宙は行き着いちゃったでしょ。私達の種族は宇宙を何とかしたいんだよ。数も少なくなっちゃって古参種族として崇められてるだけだけど、何か出来ればと考えてる。」
『もしかして、あんた達はあいつに賭けてるのか?』
「そうかもしれないわね、光の心を持ち合わせた強力な超能力を持つ悪魔。そんな存在、他に居ないもんね」
と、彼女は、にやっと笑う。
ワニ型宇宙種族は切り返す。
『あんたも相当な超能力を持ってんだろ、だから、この巨大クリスタルキャノンの操作をお願いしてんだ。大体こんな巨大なクリスタルをなだめられるのは、七歳の星のやつか、あんた達 大天使ぐらいだろ。』
「そうだけどさ、本当に大変なんだよ、この大きな駄々っ子をその気にさせてエネルギーを発射させるのは」
『でもお願いだ、頑張ってくれ。あんたもこんなところで死にたくないだろ』
「あぁ解ってる、そうだね」
こんな会話が、この船の操縦室にいる私に聴こえてきた。聴こえたというより、心に、頭の中に届いてきた。
私は母星を追放され、私についてきてくれた仲間と伴に、支配種族やそれに従う種族達、要するに銀河全体から追われる身となった。
彼女は他の宇宙種族から大天使としても崇められる古参種族。正確には、その古参種族の縮小クローン。
本来は彼女達は2000mの身長を持つが、彼女は40m程に縮小されたクローン。
今、我々は、追手から逃げ延びるために戦闘に入ろうとしている。
巨大クリスタルキャノンはこの船に新たに装備した兵器だ。母星と戦う為に。
このクリスタルは特殊だ。巨大だけではなく、形がブレード状なのである。この形が発射するエネルギー形状を他には無いものとしている。それが戦いにとても有効なのである。
この巨大クリスタルキャノンは本来は、七歳の星の種族が自分自身を模した拡大クローンに搭乗して操作するものである。拡大クローンは身長40mなのだ。
偶然(必然かもしれない)、彼女にピッタリだったのだ。そして彼女は超能力も抜群だ。
だから、戦闘に加わってもらうことにした。クリスタルキャノンの射手として、話し相手として。
ワニ型宇宙種族の仲間は、ハンディ磁場吸着器でキャノンシリンダーに自分自身を固定し、巨大な彼女と頭部の通信機で会話をしている。シリンダー内部には声や音が伝わらないから。
彼女も頭部に通信機を設置している。我々用の通信機を急遽使用しているので彼女にとってはとても小さいけれど。
二人のヒューマノイドの仲間も巨大な彼女の補助の為に操作盤にいる筈だ。彼らはワニ型宇宙種族と同様に腰に汎用ダークマター推進球を装備し、それを操作盤に空間ロックさせている。
もう一人の仲間の猫型宇宙種族は私と同じく操縦室で船の操作をしている。
我々は何度も逃げ延び、やがて銀河星団と出逢うことになる。
この宇宙は、七歳の星が支配し、従う多くの宇宙種族と伴に宇宙連合として宇宙を仕切っている。
銀河星団とは、宇宙連合に刃向かう集団。
七歳の星の支配から逃れている星々、闇の支配を受け付けない者達の集まり。
後に銀河星団に加わった私達は、戦いの末に、この青く煌めくムー次元の星、地球を見つけることになるのである。